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歯っぴいトーク5

今回のはっぴいトークは、パラリンピックの水泳 金メダリストであり、中学校の社会科教師である、河合純一さんに水泳・仕事・歯科についてお話を伺いました。聞き手は浜松市歯科医師会の横山盛次さんです。

シドニーオリンピックで、個人種目の最後の50メートルの自由形で、金メダル、また、最終レースは、バタフライで参加した400mメドレーリレーでも金メダル獲得ということで、神がかり的な力を発揮され、なおかつ、教師の仕事も続けているということで、本当に敬服いたします。では始めに、先生が教師になりたいと思われた動機を教えていただけますか。

そうですね、小学4年の頃だと思うのですが、当時の担任の先生に憧れて、なりたいなぁという気持ちになりましたね。で、本当にまぁ、その、単純な、その先生に憧れというのと、授業とか、休み時間一緒に過ごすとか、そういう所だけしか、もちろん見えてないものだから、これで、給料もらえていい仕事だなぁ、とですね。まぁ、ごく子供的な発想でしたですけども。そんな所がスタートです。

よくわかりました。小学校の時から先生は、本当に水泳一筋で、大好きでやってきたということを、本でお読みしました。水泳と先生とのつながりで、何か、水泳から得たものというのはございますか。

そうですね。やっぱり、こう長く、それも20年以上、水泳に携わっているとね、一緒に生きてきているわけですけど、本当に、何ですかね、続けてこれているということが、やっぱり、ひとつの自信にもなっているかなぁとも思うし、好きだから、続けてこれたことも、もちろん思うんですね。で、その、決して僕なんかは、体格的に恵まれているわけではないのに、そうやって国際大会に出れたとかね、そういう風になれたのも、やっぱり、好きで続けてきたということが、ひとつ、やっぱり、大きな要因じゃないかなぁと思うのと、そういう続けていくね、継続が、継続することの大切さというものを、水泳が教えてくれるのかなぁとも思いますしねぇ、まぁ、そういう厳しい練習をする時の、一緒に乗り越えてきた仲間というのも、本当、かけがえのない、友として今も、僕のことを支えてくれるものだから、そういう意味でも、水泳によっての出会いというのは、とても大きいと思いますしね、本当に、まぁ、色んな面で、水泳によって、僕の人生は半分近くはあるんじゃないかと思いますけどね。

水泳は、シーズン中でありますと、毎日1万メートル以上泳ぐという、知らない人にとっては何でそんな沢山泳ぐのかと思われますが、この苦しみを乗り越えてやってくると、後で生きていく自信につながるっていうのも、よく解ります。ところで先生は、オリンピックの事は、沢山報道されて、よく解っているわけなんですが、鮫肌水着っていうんですか、あれを着用されていましたね。オーストラリアのイアン・ソープが、鮫肌水着で、世界記録を連発してきたわけですが、それを着るとやっぱり、感触よかったですか。

そうですね。まだ、当時だと、出てすぐということで、そのー、実感としてそれを、試して、ちゃんとレースに活かせるかどうかというのは、そのー、ある意味五分五分だったかなぁと思うんですね。そういう中で、まぁ、挑戦をしたというか、まぁ、いい方に転ぶことを願って使用したというのが、感覚的には、そんな感じと、当時は。今であれば、その、自信を持って使えたかなぁと思うし、あれなんですけど、やっぱり、それまでに、試用期間ていうんですかね、そういうのが、もう少し、とれなかったもんだろうかと、そういう点では、多少、まぁ、不満がなかったわけじゃあないですけどもね。

ありがとうございます。それから、水泳をやってない方はわからないと思うのですが、先生、ターンの時は、支持棒で、頭をちょっと叩かれて、ターンするっていうのは、これは理解できるんですが、泳いでる時には、コースロープが両方ありますね、下のラインが見えないわけですから、まっすぐ泳がないといけないわけですよね。

そうです。

泳いでいる時に、手がコースロープに触ってしまうことが、あると思うのですが、長年泳いでいると、それは、触らなくても泳げるようになってしまうんですか。

そうですね。まぁ、毎回触っているとね、時間のロスにもなるもんですから、その辺は、感覚的なものなんでしょうかねぇ。

ターン迄、大体何回かいたら着くかっていうようなことも、自分で把握するわけですか。

そうですね。それは、はい。

それは、練習で培っていくわけですか。

そうですね。

次に、教師になる時に、先生の書いた本の中に、こんな文書がありました。「教育は、時代を作る仕事である。それを支える力こそ、夢を持つことなのです。そして、人間だれもが、夢に向かってまっすぐには歩けない。先生にとって、水泳は夢に向かって進む自己表現」であると。その夢っていうのが、先生が教師になられて、生徒に、夢を与える事が、教師の仕事であろう、という風にお考えになっている事なんでしょうか。

んー、与えるという事じゃなくて、やっぱり、子供自身が、自分の中から見つける、ということだと思うんですね。それに気づく、という事でもいいんですが。そういうのに、ちょっとでもね、まぁ、勉強、ていうか関係があれば、こんなに嬉しい事はないなぁ、と思いますね。

先生は、浜松の舞阪中学から、筑波大学の高校に入りまして、それから、早稲田大学に進学しました。早稲田大学では先生のように目の不自由な学生は一人だけだということですが?

うん、そうですよね。在学中そうです。

それだけで、子供には、いい影響力になると思うんですが、なおかつ、オリンピックに出て、金メダルを取ったというのは、すごい事だと思うんですが、先生、自分ですごいなぁ、と思いませんか

そうは思わないねぇ。

どうしてですか?

そうですねぇ。まぁ、全然、子供達にね、聞いても同じだと思うのですが、別にすごいとか、そういうふうに思って、子供達が、僕のことを見ているわけじゃないんですけれども、まぁ、別に嘘をついているわけではなくて、ただ、僕は、例えば、こう、高校、親元離れて行ったのも事実だし、大学は早稲田行って卒業したのも事実だし、まぁ金メダル取ったのも別に事実。別に隠すつもりはないけども、別に、だからなんなの、ということかなぁと思うんですね。別に、金メダルが、人に何かを教えてくれるわけでもないし、この、早稲田出ている人が教えれば、何か、世の中よくなるわけではないもんだから、あくまでそれは、僕を作っている、この、構成要素というか、まぁ、その一つの要因に過ぎない、と思ってますけどね。

先生は、3回のオリンピックに参加されているわけです。たいしたことない、それは結果だ、というふうに言われますが、これは私なんかにしたら、すごい人物だなという気持ちになります。本当に、誰も出来ません。すごいと思います。

ありがとうございます。

本当に、すごいですよ。先生。次に、健康のことについて質問させていただきます。

はい。

先生は、大変健康で、病気なさった事もないじゃないかっていう風に、察するわけですが、自分で、何か健康に関して、心掛けている様なことって、ございますでしょうか。

やっぱり、練習が厳しくなればなるだけ、栄養面とか、そういう、精神、メンタル面と、それと、休息、トレーニング方法も含めて、気を使ってはいますね。はい。

歯に対して、何か関心があるようなことがあったら、是非ともお話ししたいのですが。

そうですね。年に一回位、歯石取りに。

ああ、そうですか。はい。

はい、最近、あんまり行っていないなぁ、と思いますけど。でも、僕は、あんまり、たぶん、なりにくい方だと、確かに、虫歯に関して思うんですけど。んー、虫歯で通ったのは、ここ2年位ないのですけど、でも普通に、本当に歯を磨いているだけ。

「8020」というのは、80歳に20本残そうという運動なんですが、それを今、歯科では全国的にやってる運動なんです。また、かかりつけ歯科医といいまして、定期的に通って、歯の検診を受けて、治療するところがあれば、受けるというような形のものを、促進していこうというのがあるのですが、先生は、かかりつけ歯科医っていうのは、ありますか。

そうですね。近所にあるんですけど、行っていますね。

それは、まぁ、だいたいいつも行くところですか。

はい。

ああ、そうですか。ところで、子供達は、給食が終わりますと歯を皆さん、磨きますか。

んん、結構磨いていますね。何人かは、やっぱり、磨いてないですね。

そうですか。

はい。

我々はいつも、食後に磨きなさいと、言うわけですね。是非、昼食の後に、歯を磨く習慣をつけてほしい ものです。給食後、歯を必ず磨くように、先生から子供達に指導してください。

そうですね。年に一回位、歯石取りに。

歯に対して、何か関心があるようなことがあったら、是非ともお話ししたいのですが。

はい、わかりました。

それから、先生の立場から子供達に今、何か欠けている物とか又、こうあって欲しい、夢を持って欲しいとか、メッセージのようなものがありましたら教えて戴きたいと思います。

そうですね。……ま、何で、そうなったのか、僕でもよく解んないですけど、そういう、未来が、やっぱり、ちょっと悲観的に見ている子が多いかなぁ、という感じがしますね。それは、大人の責任かなぁと思うんですけども。うん。ただ、そういう意味でね、子供、暗い世相だからこそ、何かね、希望をね、持って欲しいなぁ、夢を持って欲しいなぁ、という気持ちは持っていますけどね。それに、プラス、辛いからこそ、そういうの嫌だからと。夢を持つということは、すごく苦しいことだと思うのですね。うん。持っていないほうが、楽なんじゃないかなぁと思うんですよね。持つということが、それに対して、ある意味、自己責任を負うことになって、自分に何か課すように自然となっていきますよね。そうすると、ちょっと、今の子にとっては、すごく、苦しいことなのかなぁと思って。結局、聞こえは、夢がもてないとか言うんだけれども、結局は、やっぱり、何か、何かから自分自身が逃げているにすぎないのかなぁ、ていう気がするんですけどもね。

今日は、先生に会えて本当にうれしかったです。先生の経歴を見ただけで、先生は思わないかもしれませんが、本当にすごいことなので、これからも今までのように是非、がんばっていただきたいと思います。

ありがとうございます。

それで、先生の夢、次会のアテネなんですが、どうなんでしょうか。

どうなんですかね。今はもうひとつやりますけどね。はい。

またやろうという気力、気はあるんですか。

気はあるんですけどね。とりあえず、今、与えられている仕事を精一杯やりたいなぁと思っています。

今日インタビューに来させていただく時に、玄関に入った時に子供たちが「こんにちは。」って言うんですよね。

そうですよね。

7、8人の子供が言いました。次に来る子もまた「こんにちは。」って言うんですね。これ、ものすごく、挨拶できて、気持ちいいですよね。僕は、舞阪中学、初めて来さしていただいたんですが、挨拶ってことは、物事の基本だと、結構思っています。この舞阪中学は、そういうのが、徹底しているんじゃないですか。

そうですね。挨拶とかね、時間とか、本当にそういう事を、学校で教えるのかといわれてもね、そこまでなんですが。でも、一番社会に出て、大切だと、われわれ職員が思っていることを、徹底しては指導しているつもりですけどね。

これは本当に、教えて出来てくる事じゃないと思います。みんながやるから、やるでも構わないんだけど、その、挨拶が出来るってことは、物事の、本当の基本だと思うんですね。「こんにちは。」って。本当に、子供の純粋さ、清純さを、ちょっと、今日、見たような気がしました。

全員で、皆で取り組んでいることなんですけど、やはりね、池田小以来の、外部の人に対しての、対応的に難しいところ、あるんですがね。まぁ、でも、ね、基本的には、ちゃんと挨拶するようにってことでね、徹底していると思いますけどね。

先生、今日は大変お忙しい時間をさいていただきまして、誠にありがとうございました。

はい。

これからも、先生を、僕はずっと期待しています。本日は、誠にありがとうございました。

いえ、ありがとうございます。

インタビューを終えて

この度は河合純一先生に、初めてお目にかかり、先生の優しさ、たくましさに感動致しました。
 水泳で、オリンピックに3回出場し、金メダルを獲得されたにもかかわらず、大変謙虚であられる先生の生き方には敬服致しました。
 歯科医師会の一員である私にこのような機会を与えて頂きました事に対して心から感謝申し上げます。
 河合純一先生の将来が今まで以上に輝くことを、この紙面をかりて、お祈り致します


浜松歯科医師会

横山盛次

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