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ホーム > 資料室 > 歯っぴいトーク3 鈴木重子さんに聞く
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浜松市にゆかりのある方のお話を聞く歯っぴいトークの3回目は、浜松北高校から東大の法学部に進み、卒業後ジャスシンガーとして大活躍の鈴木重子さんに音楽のこと、生き方、お口のケアなどについてお話を伺いました。
聞き手は浜松市歯科医師会広報部の斉田幸男です。 |
歌の声とお話する声とかなり違った印象を受けますね。CDを聞いているともう少し低音に聞こえますね。ほかの女性と比べて声域が低めなんですか。
よくそう言われるんですけれども私自身はあまりそういう意識はないですね。クラシックとジャズでは音楽自体が想定している音域が違っていてジャズの場合ですと音域の少し低めの落ち着いた感じのキーを設定する場合が多いからかもしれません。
小さい頃はどの様なお子さんだったのですか。
学校の勉強とかはマメによくやる子供でしたが、その割りには呑気な所もありまして、しゃべり方は今とほとんど同じ様な感じだと思います。時々ライブに友達が来てくれまして、「重ちゃん昔としゃべりは全然変わらないね」って言われるんです。多分今と同じようにのんびりしたところやどこかちょっと抜けた所のある子供だったと思います。
さて、浜松北校から東大の法学部を卒業されてジャズヴォーカリストになられたということで、異色だと言われる事が多いと思いますが…そう言われる事についてはいかがですか。
いずれにしても間違いなくそれは自分の人生にあった出来事で、自分が歩いてきた道がなくて今の自分はないわけなので、実際にあった事を話したりする事にはあまり抵抗はありません。またそういう経歴に興味をもって歌を聞きに来て下さる方がたくさんいらっしゃるので、そのおかげで新たな出会いやコミュニケーションのきっかけになるということでものすごくラッキーだと思います。
3歳ころからピアノを習っていたそうですね。その後の音楽の経歴はどうなんですか。
小学校の時には合唱部に入っていました。そして、中学でクラシックの歌を習いまして、高校では女の子だけのバンドでエレキベースを弾いていました。
その時はヴォーカルなしで楽器だけだったんですか?
はい、それまではクラシックばかり歌っていたのでポップスをどうやって歌っていいか分からなかったんです。その後、大学に入ってポップスを歌い始めました。
法学部卒業というと法律関係の仕事につくというのが普通の人の考えなんですがジャズヴォーカリストになるという事で自分自身の中に抵抗があったとか、あるいはご両親やまわりの人逹の反対はありませんでしたか。
はい、それはありませんでした。アルバイトと練習を兼ねて歌い始めたのですが、司法試験の勉強をしながら学校も卒業してしまって他にする事もないので、ちょっとずつやってたんですけど、色々な方に出会って段々その仕事が増えてしまって、気がついたら仕事がコンスタントにいだける様になっていて、なろうと思ってなったとか抵抗があったとかじゃなくて趣味の延長で続けていたらプロになっている自分を発見した様な感じでしたね。
重子さんの歌われるジャズというのはジャンルを超えて非常に気持ちの良い癒しの歌といいますか、そういってもいいんじゃないかと素人ながら思うんです。自分の診療所でも時々BGMに流させてもらっているんですけれども、患者さんがすごく気持ち良さそうに聞いているんですよ。人をリラックスさせるという事で癒しの歌,癒し系の歌手といわれるという事については、いかがですか?
 私自身は「人を癒します」って全然思っていないんですよ。でも聞いてくださる方の役に立っているとすればこんなうれしいことはないですね。自分自身にとってすごく大切な事というのは、自分が自分である事だと思うんですね。ステージの上で私が自分に帰る時皆さんもそれぞれ自分自身に返る、そこでコミュニケーションが生まれるということができれば、すばらしいことだと思います。
ご自身なりの健康法は何かお持ちですか。
健康法ですか。わりと生活全般について気は使う様にしているんですが、食べる物は出来る限り野菜を多くとるようにしています。それから今日もそうなんですが、私がブレンドした健康茶ですけれどもマイ・ティーを持ち歩いていて、ジャズクラブとか行きますとコーヒーしか飲めない事も多くて、あまりたくさん飲むと喉に良くないので、お茶を飲むようにしています。
ご自分の顔で気にいっている場所はどこでしょう。
自分で言うのは照れくさいのですが、よくメイクさんに口元がすごくきれいだって言っていただく事があるんです。自分ではあまり意識した事はないのですが。
口っていうと、これはもう歯とは切っても切り放せないですよね。これでやっと歯の話に入れます。(笑い)歯の役目というと食べ物をかむことはもちろんですが、当然、顔の外観にも大きな影響を与えるし、歯並びですごく顔の表情が変わりますよね。また歌を歌われる時には特に英語の歌詞だったりすると発音にもすごく影響あると思うんですけれどもいかがですか。
特に前歯のすぐ裏側が歌を歌うのにすごく関係があって、歯が一本短くなるとうまく声が出なくなる事があるんですね。また噛み合わせが姿勢にすごく関係があることを実感しますし、歯に詰めものをしたりすると急に声が出にくくなって体位の調整ができにくくなることもありました。
ご自分の歯や歯ならびについてはどのように感じますか。
歌の仕事を始めた時に治しましたね。そういう意味では、どうかなぁ?そのおかげで口を開けた時に歯や歯並びの事を気にしなくてよくなったからすごく幸せだと思います。
歯科に対してどの様なイメージをもたれていますか。
歯の治療をしに行って、いつも思う事なんですが、歯が弱ると必ずどこかしんどくなります。物もうまく食べられませんし、体のバランスが取れなくなります。芸能人じゃなくても歯は命なんだと思う事がとても多いです。(笑い)この部分はやはり命を養う所で、歯医者さんというのは意味のある仕事なんだと。最近自分の体にすごく繊細さを感じる様になって、特に歯の噛み合わせとかは、ものすごく大事なんだと気がつく様になりました。
歯の治療や歯科医に関して何かおもしろいと言いますか、変わったエピソードがありますか。
アメリカで歯の治療を受けた事があるんですよ。その時に結構たくさんの歯を一度に治したんですが、痛みを感じないようにと麻酔をうってもらったんですが、それでも結構痛くて、その治療をした時にアメリカ人の先生に「君はとっても我慢強いね」と言われて日本人はそんなに我慢強いのかしら?アメリカ人はもっと大騒ぎしているのかしらと思って…そんな事がありましたね。
そうですね。たしかに外国の方というのは痛みを含めて感情を表にだしますからね。うちの診療所にも外国の方がみえる時があるんですが、やはりすごいですよ。声も手振りも大きいですものね。
ただアメリカで治療した時に「麻酔かけますか?」って聞かれたんですよ。色々な人がいるんだそうです。びっくりした出来事ですね。
やはり注射に対する恐怖心は強いと思われます。注射の実際の痛みよりも注射だというだけで拒否してしまう。もちろん日本でも治療時間とかどの程度の痛みなのか考え合わせて麻酔しない方が楽かなという時は、患者さんにお話し た上で麻酔しないで治療をすましてしまうということもありますよ。
お友達のお父さんが歯医者さんだったんですね。そこに行きますと、とりあえず「まず麻酔でもかけよう」って‥それでかけてもらって「じゃ、効くまで遊ぼう」って‥とりあえず裏にあるその子の家でお茶を飲んだりして、でも麻酔がかかっているとお茶こぼしてしまうんですね。もう大変っていう事になって、治療の合間に遊んだという楽しい記憶もあるんですよ。
今はかかりつけの歯科医はお持ちですか?
ええ、います。でもここしばらく行っていなくて、もうそろそろ伺わなくてはと思っているんですが、噛み合わせの事に興味があるので、その専門の方で良くみてくださる方がいらっしゃるので今度みていただこうって思っているんです。
歯も含めてですがお口のケアーをどの様にされていますか。
私あんまり歯を大事にしていないので恥ずかしいのですが、まぁ歯をちゃんと磨く事ですね。私はお風呂で歯を磨くのですが、お風呂に入っているといくらでも長くリラックスして磨けるので、お風呂に入ってゆっくり歯を磨いて、磨いた後にウォーターピックできれいにしてその後歯ぐきのマッサージをする様にしています。ご飯や食べものを食べた後になるべく歯を磨くという事と甘いものを食べない事、歯に関してはそれくらいかな。食べものに気を使うのは、歯にも良い事だろうと。たとえばカルシウムは歯にも良いし野菜にもカルシウムが含まれているので、そういうものを食べたり、良く噛んで食べる事に気を使っていますね。
口の中の感覚が歌を歌う時に大事なので、歯を磨く時にも歯ブラシが歯にあたる微妙な感触を楽しみながら歯磨きしています。
お風呂の中で長い時間歯を磨かれるというのは、良い事だと思いますね。ぜひこれからも継続してくださいね。風邪をひかない程度に(笑い)。
口のケアーというと今重子さんが言われたようなご自分でやられるものと、他に我々プロによるケアーというものがあり、歯周病やむし歯の予防にかなり効果があるわけですがご存知ですか?定期的に歯科医を訪れてケアーを受けるという事はやられていないですか?
歯石はなるべくとっていただく様にしています。兆候とかが出る前にケアーして貰うのが大事だと思うんですが、さぼっているんです。そろそろいかなきゃ。
どうぞ、さぼらないでくださいね。(笑い)さて重子さんが出演された映画「火星の我が家」の中ではお父さんが寝たきりになるストーリーだったと思いましたが。
そうです。脳梗塞になる設定なんですけども。
これから高齢化社会を迎え、高齢の方が段々増えて来る訳ですが、体の不自由な人を介護するという事を映画の中で仮想体験されて、なにかお感じなりましたか?
実際にそのドラマを撮る前に、介護センターみたいな所で、介護の練習を実際にやっている方について教えてもらったんですが、動けない人の世話をどうやってするのかとか、一つ一つ考えながら覚えていかなくてはいけないということで大変だという反面おもしろいと感じました。算数やら英語を学校で勉強するのも良いですが、学校でこういう事を勉強したら良いと思いましたね。
寝たきりになった方だと、お口の手入れが できないとお口の中のばい菌が肺に入る。そして、肺炎を起こす。それで亡くなる方がすごく多いんですが、介護者がお口の中をきれいにしてあげると肺炎から救われるということや、自分の歯やぴったりした入れ歯で食べることができるようになると、元気になるとか、こうしたことがだんだん分かってきているんですね。もし、重子さんが今後介護者の役につかれるようなことがあったら是非役立ててくださいね。
あーそうなんですか。良いことをうかがいました。また機会があれば是非やってみたいと思います。
歌や映画で大活躍されているわけですが、今後はどのような活動の場をお考えですか。
これがやりたいというのではなく、周りから来てしまうのが私の人生のパターンで…気がつくとステージに立って,気がつくと歌手になっていたという事なので、気がつくとこんな事やっていたという様になって行くと思うんですが。
今年は歌はもちろんミュージカルやエッセイの本を出すなど色々な計画が自分の周りで進んでいるのですが、その中で自分ができることを、自分らしくやれたら、それでいいかなと思っています。基本的には、自分という人は一人しかいなくて、時間もあるだけしかないので、その中で自分が誠実にありたいと思います。
浜松の鈴木重子ファンにメッセージをお願いします。
体に気をつけて、心と体の両方をすごく大切にして気持ち良く毎日を過ごしてください。
歯科医という職業柄、細かい作業が多くイライラする事があるんですが、今日こうして重子さんとお話する機会があり、生き方や考え方を聞いて細かいことであくせくしていることがばかばかしくなってしまいましたよ。知らず知らずのうちに癒されて今日はとってもよい気分です。これからも重子さんを見習って穏やかに過ごしたいと思います。でも車の運転中だけは、重子さんのCDは聞かない様にしますよ、あんまり気持ちよくて眠っちゃうといけないんで。(笑い)
今日はお忙しい中ありがとうございました。
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インタビューを終えて
大学時代ジャズをかじったことがある私にとって鈴木重子さんの歌うジャズはとても新鮮で以前から大ファンでしたが、今回歌の話だけでなくその人となりもお伺いすることができ、焦らずマイペースでひとつひとつの出来事を楽しんでいくという生き方に大変感動しました。私を含めた今の日本人に足りないものを見つけた思いでした。
重子さん、これからもよい歌をいっぱい歌ってください。体に気をつけて。もちろん歯もですよ。応援してます。 |
浜松市歯科医師会
斉田幸男 |
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